クカバラベーカリー
雑記帳

Kookaburra

bakery

ここもあそこも。

Apr 20, 2019 | アルゼンチン, パタゴニア, 料理, 旅の便り

夕べ食べきらなかったスープの具と、ちぎったチーズを落としたオムレツ。食パンの両面に薄くマヨネーズを塗って、レタスをちぎっていっしょに挟む。二枚のパンに収まりきらないオムレツの残りとコーヒーを胃袋に収めて、今日はなんとか夜明けとともに宿を出る。

人もまばらな静かな朝の森。茂みで何かがもぞもぞするので立ち止まると、派手な頭を担いだ鳥が目の前でぽくぽく木の幹を打っている。小さな体が紡ぐ音が草木に跳ね返って驚くほどよく響く。探し物でもするように、忙しく木々を飛び渡っては首を振ってまた小気味よく幹を打つ。どんな頭の仕組みになっているのか、近くで見るとすごい迫力で、砕けた幹の破片がこちらに飛んでくる。

今日はこのまま帰っても大満足だけど、天気もいいしオムレツサンドも持ったし、少し欲張って足を延ばす。お昼には折り返し地点に着いて、日の当たる氷河の湖畔に腰を下ろした。昨晩ニュースで読んだ場所と、この場所と、つながったひとつの世界だなんて時々信じがたい。帰り道、歩いていると後ろから声を掛けられた。トレスデルパイネのハイキングで出会った人。二度会うのも何かの縁だから、夕食の約束をして別れる。またどこかで遭遇するかもしれないし、もう二度と会うことはないかもしれない。そんな一期一会のひとときも、飲み交わしたおいしいワインとともに明日の血を作ってくれる。