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旅の手帳

Travel note 

ひとり旅のパラグアイ

ーパラグアイを個人でじっくり旅したい人に贈る旅行ガイド

あまり目的なくぶらぶらと旅をするのが楽しいパラグアイ。ほかの観光地のようなもてなしはないが、こちらが一歩踏み込んで覗くと、快く在り方を見せてくれる。

 

パラグアイを訪れるなら

1.アスンシオンはそこそこに

たとえば首都アスンシオンにだけ数日滞在してもパラグアイの雰囲気は掴めない。ブエノスアイレスやリオデジャネイロのように旅行者の甘い期待に応えてくれる都市ではないからだ。ここから少し足を延ばして一歩街の外へ出てみると違う世界が広がっている。

2.旅に少し慣れてから

観光業が盛んな場所ではないので交通機関も旅行情報も周りの国々に比べて乏しい。情報を得るのにも、旅を楽しむにも最低レベルのスペイン語(かもしくはケチュア語)は話せたほうがいい。また長期の旅行なら、周辺の国々で少しっこのあたりの勝手に慣れてからここへ来るといろいろと楽だ。

3.せっかくなのでスペイン語(またはグアラニ語)を学ぼう

場所にもよるが物価が安くのんびりとしたパラグアイは地元の言葉や生活、文化を学ぶ場所として最適。アスンシオンから出れば旅行者もさらに少なく、ホステルなどでも宿主と密な時間が過ごせるのでホームステイ気分で楽しめる。

 

アルゼンチンから(へ)国境を超える

●●アルゼンチン→パラグアイ●●

筆者の経験する限り、パラグアイとアルゼンチンとの国境越えはとてもスムーズでストレスフリー。筆者の場合、行きはアルゼンチン北部の街Jujuy(フフイ)からGuemesへ行き(Balut Hnosのバスで225ペソ、日本円で500円ほど)、そこからTigre Iguazuの運行する夜行バスでアルゼンチン側国境の町Formosaへ移動(およそ  )

バスを降りてそのままタクシーに乗り国境までは10分ほど。国境は混むが意外にスムーズ。施設の裏手から出るコレクティボ(市バス)に乗るべく少々レートは悪いが両替人から少額のグアラニを手にし、街へ向かうコレクティボに乗る。コレクティボのチケットは50円ほどで街に到着すればATMもたくさんあるのでここでの両替はほんの少額でよい。

※国境からのコレクティボはルートが複数ある。アスンシオンは大都市なので、一重に「街へ行きますか?」と聞いてもその括りが大きい。ホステルのある場所を特定してコレクティボの行き先を確認しよう。親切な人が多いので言葉が不自由でも何とかなる。筆者はこのミスでホステルに辿り着くまで相当時間を食った。

 

●●パラグアイ→アルゼンチン●●

パラグアイの旅を南部で終えた筆者はエンカルナシオンからアルゼンチン側のPosadasという町まで国境を越えてくれる便利なバスでアルゼンチンへ戻った。(およそ7000グアラニ、日本円で約120円)エンカルナシオンのバスターミナル前から出ているポサダス行きのバスは、パラグアイ最後のチパでも食べながら待っていれば割と頻繁に来る。乗車時に二枚つづりのチケットを渡されるのでなくさないこと。パラグアイの国境へ到着したら(皆について)降りる。通関した先でまた同じバスに乗るが、この時に先ほどの半券が必要になる。その後今度はアルゼンチン側の国境でスタンプを押してもらい、再びバスに乗ってPosadasの街をぐるりと巡りバスターミナルへ到着する。筆者の場合、ここから行きと同じTigure Iguazuの運行する夜行バスでサルタまで(およそ2900ボリビアーノ、日本円で約5300円)進んだ。

旅の準備

●●ビザ●●

日本のパスポート(有効期限が十分にあるもの)で入国の場合、滞在3か月まではビザが不要。

 

●●時期●●

年間を通じて温暖な気候で観光業も盛んでないので時期は選びやすい。夏季にあたる12月から2月は気温が上がり湿気もあるのでできれば避けたいところ。筆者の経験から言うとこの時期のアスンシオンは夏の東京都心のような猛暑で観光どころじゃない。

 

●●お金/予算●●

パラグアイを低予算で周るなら1日およそ1500円ほどで楽しめる。首都アスンシオンでも清潔で快適なホステルが60,000グアラニ(およそ1,000円)で見つかり、町にたくさんある食堂なら20,000グアラニ(およそ350円)でメインからサラダまでお腹いっぱい食べられる。街から離れれば同じ値段の宿に朝食もついてきたりするので更にお得だ。

 

※パラグアイ通貨はほかの通貨に比べて使用する人が少ないため、一度国境から離れると扱っている場所を探すのに苦労する。ブエノスアイレスなどの大きな都市では換金が可能らしいが、国境付近で替えていくのが無難だ。(日曜祝日は国境付近でも換金所が閉まるので注意)

 

●●宿泊施設●●

首都アスンシオンはホステルが豊富で、大きな街だが上記の通りとても低価格。街から離れるとホステルが少なく、Posada(ポサダ)と呼ばれるゲストハウスが主体となる。パラグアイのポサダは個室でも安価に利用できるが、最近ではバックパッカー向けに大部屋を提供するところも増えている。難点はBooking.comなどに登録しているところが少ない、もしくは登録していても最安の値段を表示していないところがたくさんあること。パラグアイのポサダが共同で運営するFacebookのページがあるので、そちらで確認または連絡して直接値段など尋ねて予約するのが得策だ。

 

●●交通機関●●

パラグアイは最近まで汽車が走っていたところで、町々に鉄道のあとや古い車両が見られるが、残念ながら現在は使われていない。公共交通機関はコレクティボと呼ばれるバスがメインで、アスンシオンのターミナルからは各地にコレクティボが出ている。そのほか長距離の移動なら、これもアスンシオンのバスターミナルから、また地方の町からも、私営のバス会社が長距離バスを運行している。

見どころ

●●Asunción●●

ほかの都市に比べ印象の薄いAsunción(アスンシオン)だが、この国の首都は数日でもやっぱり見ておきたい。経済成長する大きな街はいくつかの地域からなり、観光スポットが集まっているのが旧市街。ホステルも集まるエリアだ。博物館や古い教会を巡りながらこの国の歴史を探ってみるといい。現在は文化センターになっているCabildo(カビルドとはスペイン植民地化で南米各地に置かれた議会所のこと。)ではパラグアイのカラフルな移民事情を知ることができる。日系パラグアイ人の遺品も多数展示されている興味深い場所だ。毎日朝9:30からスペイン語と英語でのチップ制のウォーキングツアーが出ておりこちらもおすすめ。カラフルなアートで溢れるLoma San Jerónimoを歩いて気さくなルーフトップバーKo-apeで一休みしたり、夕暮れ時にはLa Costaneraの水辺をぶらぶらと歩くのも楽しい。(※La Costaneraの東側は治安がいいとは言い切れない。歩くには地元の人々で賑わう西側を。)そのほか旧市街の外には古代から現代までの美術品を所蔵するMuseo del BarroやマーケットMercado Municupal número 4(おいしいアジア料理も食べられる♪)などもあり、コレクティボを使って手軽に訪れることができる。

 

●●Areguá●●

アスンシオンからほんの25kmほど、コレクティボで1時間ほど行くと、静かな湖の町Areguáアレグア)に着く。リゾート地として知られるところだが、長い間住んでいる人も多く、のどかな暮らしが見られる。筆者が泊ったのはHostel America Latina。古い家で設備は最小限だが、清潔でとにかく人がよく交流が楽しめるのが魅力。このほかにも同じ道沿いにいくつかホステルがあり、繁忙期でなければ直接訪れ門を叩けばよい。アレグアからは湖の対岸San Bernardinoへも近い。夕日の名所として知られるところだが町そのものはリゾート感が強く平日は閑散としている。因みに真っ黒に染まるこの湖は水質汚濁によって藻類が異常繁殖したためでかつては青かったのだそう。政府の腰が重いのはここも同じで、汚染の主な原因となっている企業との癒着もあるため対策はなかなかなされない。地元の人々は湖がまた青く蘇ることを願いつつ、湖畔での憩いを楽しんでいる。

●●Colonia Independencia●●

アスンシオンからは直接、アレグアからはバスを乗り換えて東へおよそ4時間ほど。アスンシオンから出ているYbytyruzúという会社のバスが各地を通ってここへ着く。運賃は40000~100000グアラニの間で出発地点によって異なる。(※距離そのものはそれほどないが、バスの本数が限られているため、アスンシオン以外の場所から出発の場合は特に午前のうちに出るとよい。)

観光業も静かな地域だが、CerroTres Kandú やSalto Suizoなどハイキングを楽しめる場所が豊富。Posada las Mercedesはドミトリーがありバックパッカーにおすすめの宿。この宿は街から少し手前にあるので、オフラインマップで確認して手前でバスを降ろしてもらおう。

●●Encarnacion●●

パラグアイ南端のエンカルナシオンからはイエズス会の広大な遺跡がのこるTrinidadやJesusを訪れるのが人気。Trinidadへは各地からのバスが到着するバスターミナルからバスで約30分ととても行きやすい。Trinidadで筆者一押しの宿はPosada Ña Irene。ドミトリーはないがこの辺りでは一番低価格で、人のいい主人との交流が楽しい。Jesusへのバスは平日のみ。Trinidadから日帰りで遺跡を訪れることができる。

Loma San Jerónimoの階段上にあるルーフトップバーKo-apeからは美しい夕日が拝める。(ひとりなら夜はタクシーで帰るのが無難)

左上はアレグアにて。アスンシオンからほど近いがとても静かなエリア。右上はトリニダッドの遺跡。

パラグアイのうまいもの

●●Tereré(テレレ)●●

暑い時期のアスンシオンに来たらテレレは欠かせない。日本の麦茶ほど、これなしに夏は越せないという飲み物だ。テレレはアルゼンチンなんかでも飲まれるヤルバマテを冷たく淹れたお茶で、これにミントや  など好きなハーブを潰して飲むのが人気。特に街を出れば宿泊先なんかでテレレを誘われる。すりこぎでバシバシと何かたたいている人を町角で見かけたらそれはテレレ用のハーブなのだ。

●●Chipá(チパ)●●

チーズを練り込んだパンはひとつでお腹いっぱいになる。それもそのはず、ブラジルのパン・デ・ケソと似ているが生地にマンディオカ(ユカ芋)が使われている。チパは温かいものに限る。バス停などで多く売られているが温かいものならこちらから尋ねなくとも「チパカリエンテ~♪」と熱々を歌にのせて宣伝しているのですかさずひとついただいてみるべし。

●●Chipa Guazúチパグアス)/Sopa Paraguaya(ソパパラグアヤ)●●

よく似た2つの食べ物はどちらもコーンブレッドのようなもので、パラグアイ人もそれ以外も「チパ派」か「ソパ派」に分かれる。「ハト派」か「タカ派」かよりも断然平和な議論だ。チパグアスは生のとうもろこしで、ソパパラグアイはとうもろこしの荒い粉で出来ている。筆者はチパ派だが、本当にしっとりと旨いソパパラグアイにありつくまでは判断を早まることなかれ。因みにソパ(Sopa)とはスープのことで、「世界でたった一つのケーキみたいなスープ」と言うのがソパパラグアイの紹介文句。

●●Mbejú(ベジュ)●●

ベジュとはマンディオカ(ユカ芋)の粉にチーズとラード、それに卵と牛乳を加え油で平たく焼いた(揚げた)もので、Mate Cocidoと呼ばれるほうじ茶のようなお茶とともに食べられる。カリカリもちもちとしておいしいパラグアイのパンケーキのようなもの。ほかのパラグアイ料理と同様にお腹にどっしりと来る。

毎朝できたてのチパグアスやソパパラグアイを売りに来るご婦人。エンパニャーダもおいしかったー!!右は朝食のメジュ。コーヒーにもよく合う。