クカバラベーカリー
雑記帳

Kookaburra

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連鎖。

May 15, 2019 | チリ, 料理, 旅の便り

ヒッチハイクの度にお金を渡そうとする彼を私は笑うのだけど、けっこう本気でやめてほしい(笑)

お金って大事だけど、あまりにも希薄でけれど物事を唐突に断ってしまうくらい強烈なものだから、意外と使い方が難しい。ものを言わせようと思っても、お金ってそれほど代弁が得意じゃないもの。

何年も前に“Pay Forward”って映画があったけど、親切の連鎖が生きている社会って素敵だと思う。チリやアルゼンチンの人たちも頼り頼られることにとても慣れている。ヒッチハイクだけじゃない、旅に出るといつもたくさんの借りを作って帰ってくる。借りを作ってくることって、わたしは旅の醍醐味だと思うのだ。ヒッチハイクのお礼をお金で建て替えてしまえば楽だけど、親切を清算して連鎖をそこで断ち切ってしまうのってもったいない。どんどんつなげていくほうが、夢があるじゃない。

でっかいエンパニャーダを買って宿に帰る途中、すれ違う男に話しかけられる。お金を頼まれているのだろうとは思ったけれど、夜道に突然スペイン語で話しかけられたからささやかなパニックに陥って「すいません!ちょっとわかりましぇん!」とその場を離れた。だけど“compartir”って言葉が聞こえたのを歩きながら思い出して、「ああ、あの人はお金を少し共有してほしいって言ったのだね」って、私たちは理解してとても後悔した。ちょっと物騒でも財布を出して少しのお金を「共有」したほうがよかったねと。
宿に戻るとホストに「スープおいしかったよ」って声を掛けられた。食べてねって置いてあった真っ赤なビーツのスープが見事になくなっている。なめるように平らげられたスープの鍋を見てうれしくなった。
ちょっと、繋げられたかな。

ークカバラベーカリーの中南米旅行記???チリ編